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VPS と AWS Lightsail の違い・選び方

公開: 2026-05-17 · 更新: 2026-05-26 · ServerCost 編集部

AWS Lightsail は「AWS の入口」と呼ばれることがあるサービス。ConoHa VPS / さくらの VPS / DigitalOcean のような 一般的な VPS と何が違うのか。月額固定料金で見ると同じ価格帯ですが、用途・拡張性・運用面で違いがあります。

そもそも Lightsail は VPS と何が違うのか

AWS Lightsail は AWS が「シンプルさ」を売りに提供する VPS 互換サービスです。 実体は EC2 + EBS + 帯域を月額固定でバンドルしたものに近く、$5 / $10 / $20 のような切りの良い月額で借りられます。 管理画面も EC2 と独立した分かりやすい UI で、AWS 初心者でも迷いません。

一方、一般的な VPS(ConoHa / XServer VPS / さくら / DigitalOcean / Vultr など)は各社が独自に提供する仮想専用サーバーで、 AWS エコシステムには属しません。価格・スペック・課金モデルは サービス事業者ごとに異なります。

料金モデルの違い

AWS Lightsail一般 VPS
基本料金月額固定(IPv6-only は $3.50〜、public IPv4 付きは $5〜)月額 / 時間 / 長期契約
通貨USDJPY / USD / EUR
課金モデル時間 × 月額上限サービス事業者別(月額固定または時間+上限)
超過料金転送量超過は USD/GB 課金無制限または帯域別
長期契約割引なしあり(12/24/36 か月)

Lightsail は IPv6-only と public IPv4 付きで開始価格が異なります。public IPv4 付きの Linux/Unix は $5/月から、 IPv6-only は $3.50/月から始められます。USD 建てのため、円で見ると為替の影響を受けます。 国内 VPS は JPY 建てが多く、為替変動を避けやすい一方で、長期契約割引の有無はサービス事業者ごとに差があります。

Lightsail 料金階層を公式数値で見る

Lightsail は public IPv4 付きと IPv6-only で開始価格が違います。2026-05-17 に公式 Pricing から確認した Linux/Unix の低価格帯は、 public IPv4 付きが $5/月から、IPv6-only が $3.50/月からです (公式: https://aws.amazon.com/lightsail/pricing/, 取得日: 2026-05-17)。

種別月額vCPUメモリSSD転送量
public IPv4$520.5GB20GB1TB
public IPv4$721GB40GB2TB
public IPv4$1222GB60GB3TB
IPv6-only$3.502512MB20GB1TB
IPv6-only$521GB40GB2TB
IPv6-only$1022GB60GB3TB

スナップショットは $0.05/GB/月、転送量超過は $0.09/GB と確認しています。転送量の条件はリージョンで変わる場合があります (公式: https://aws.amazon.com/lightsail/pricing/, 取得日: 2026-05-17)。

AWS エコシステムとの統合

Lightsail の最大の利点は AWS の他サービスとシームレスに連携できること:

  • Route 53(DNS)でドメイン管理
  • S3 でバックアップ・静的ファイル配信
  • CloudFront を Lightsail Distribution で簡単導入
  • EC2 / VPC / RDS への拡張(移行)が比較的容易
  • IAM・CloudWatch・請求の統合

「将来 AWS 本格運用に移行する可能性がある」「すでに AWS で他サービスを使っている」場合は Lightsail が有利。 一方、AWS を一切使わないなら、この利点はゼロです。

AWS 他サービス連携で得するケース

Lightsail を選ぶ理由は、単体 VPS としての安さより AWS へ寄せる設計にあります。 Route 53 で DNS を管理し、S3 に画像やバックアップを置き、CloudFront で配信し、将来 EC2/RDS へ分離する可能性があるなら、 最初から AWS の請求・アカウント・権限管理に乗せられるのは利点です。

反対に、WordPress 1台、Minecraft、個人開発の API、国内ユーザーだけの小規模サービスで AWS の他サービスを使わないなら、 Lightsail の AWS 連携は実質的な価値になりません。 その場合は、JPY 建て、国内サポート、長期契約割引、バックアップ仕様が分かりやすい一般 VPS の方が比較しやすくなります。

Lightsail の制約と比較時の注意点

  • USD 建て: 円換算額は為替で変わります。長期契約で固定できる国内 VPS とは予算化の性質が違います。
  • 転送量超過: バンドル転送量を超えると GB 単位の追加課金になります。画像配信や動画配信では CloudFront/S3 との分担を検討します。
  • 長期割引なし: 12/24/36か月の前払い割引で安くする国内 VPS と同じ比較軸にはなりません。
  • IPv4 の扱い: public IPv4 付きと IPv6-only で価格が違うため、IPv4 が必要なサイトでは $5/月以上を前提にします。

Lightsail は AWS 初心者向けの「簡単な入口」ですが、使い続けるほど AWS の請求・IAM・ネットワーク設計に触れます。 学習コストを許容できるなら良い選択肢ですが、単に 2GB の Linux サーバーを安く借りたいだけなら、国内外 VPS の総額と並べて判断してください。

AWS Lightsail が向いている用途

  • AWS の他サービスと連携した小〜中規模 Web サービス
  • 将来 EC2 / RDS への拡張余地を残したい
  • WordPress を AWS で動かす(Bitnami イメージあり)
  • シンプルで切りの良い月額料金にしたい
  • グローバル展開(AWS のリージョン網を活用)

一般的な VPS が向いている用途

  • 日本国内ユーザー向けで国内 DC を優先したい
  • JPY 建てで為替変動を避けたい
  • 長期契約割引で月額を圧縮したい(XServer VPS 36 か月など)
  • FX 自動売買用の Windows VPS
  • AWS エコシステムを使わない単独の Linux サーバー
  • 転送量の上限や超過課金を避けたい(無制限または大容量転送を掲げる VPS を選ぶ)

関連: 主要 Provider の料金プラン一覧

執筆・監修

執筆: ServerCost 編集部 / 監修: 庄司 育雄

公式ページで確認できる情報だけを根拠にし、確認できない数値は推測で補完しません。

よくある質問

Q.AWS Lightsail は普通の VPS と同じように使えますか?

Linux サーバーとしては VPS に近い感覚で使えます。SSH 接続、固定スペック、月額上限付きの課金で扱いやすい一方、AWS のネットワークや請求体系に乗るため、スナップショット、転送量超過、IPv4 有無などは Lightsail の条件で確認します。

Q.Lightsail と国内 VPS の料金比較で注意する点は何ですか?

Lightsail は USD 建てなので為替で円換算額が変わります。国内 VPS は JPY 建てが多く、長期契約割引がある場合もあります。月額だけでなく、転送量超過、スナップショット、固定 IP、契約期間の総額を同じ期間で比べる必要があります。

Q.AWS を将来使う予定がない場合でも Lightsail を選ぶ意味はありますか?

シンプルな AWS 管理画面、世界中のリージョン、Route 53 や S3 との連携を使いたいなら意味があります。日本国内ユーザー中心で、JPY 建て、国内サポート、長期契約割引を重視するなら一般的な国内 VPS の方が選びやすいです。

Q.Lightsail は長期契約で安くできますか?

この記事の比較軸では、Lightsail は月額固定または時間課金に月額上限があるモデルとして扱っています。国内 VPS のような 12/24/36 か月前払い割引とは性質が違うため、長期利用では VPS 側の総額表示も確認してください。

ServerCost で実際に比較する

ServerCost には AWS Lightsail の主要 SKU とリージョン別価格、国内外 VPS サービス事業者のデータが揃っています。 下の CTA からスペック条件で横断比較できます。

価格表記は AWS 公式の Lightsail Pricing を参照し、IPv6-only と public IPv4 付きの差がある前提で記載しています。

参考にした公式情報